屋根の破損は保証期間内でも保証されない?(No.1813)

今回、屋根が破損しました。屋根、外壁は10年保証の契約を結んでいます。築8年目ですので当然保証期間なのですが、メーカー側は「屋根自体に構造上の欠点がある場合は保証しますが、今回は雪によるものと解釈しますので保証はできません」と言っています。しかし、この雪で屋根を破損している家など全く見当りません。私は絶対に屋根自体(製品上)や施工上に欠点があるものと思います。
今後メーカー側とどうかけあったら良いのでしょうか?
秋田県 I様 

構造上欠陥がある可能性もありますが、この存在を立証するのは相談者の側になります。
建物にはそれぞれに個性があるので、周囲に破損している屋根がないというだけでは相談者の屋根に欠陥があることの証明にはなりません。
保証契約の内容にもよりますが、天災に基づくような破損は保証の対象外になるかと思われます。相談者の屋根が持っているべき耐久性がなかったのであれば問題ですが、想定していた降雪量をはるかに超える降雪があり、その結果として破損したのであれば、修理を求めることは困難だと思われます。
弁護士 渡邉功 


眺望を遮られる隣家の建設を制限することはできない?(No.1812)

眺望のある傾斜地(持ち家、10年超)に住んでいますが、下側の公道を挟んだ隣地に住宅建設が予定なのですが、傾斜地の為3〜4メートル土地を盛り土して公道に高さを合わせる予定との説明が業者からありました。眺望を志向して建てた家なのですが、この方法で隣の家が建つと著しく眺望を害するということで、建設仮差し止め、或いは建築物に対する制限は出来るのでしょうか?
兵庫県 N様 

「良好な景観は、わが国の国土や地域の豊かな生活環境等を形成し、国民及び地域住民全体に対して、多大な恩恵を与える共通の資産であり、それが現在及び将来にわたって整備、保全されるべきことは言うまでもないところであって、この良好な景観は適切な行政施策によって、十分に保護されなければならない。しかし、翻って個々の国民又は個々の地域住民が、独自に私法上の個別具体的な権利、利益として、このような良好な景観を享受するものと理解することはできない。もっとも、特定の場所からの眺望が、格別に重要な価値を有し、その眺望利益の享受が社会通念上、客観的に生活利益として承認されるべきものと認められる場合は、法的保護の対象になり得るものというべきである。」というのが、裁判所の判例です。
(東京高等裁判所 平成16年10月27日 判例時報1877号40頁)
判例では、地域が町並み保全地区などにマンションが建築される場合には、行政の指導やマンション業者の態度など、総合的に見て差し止めを認めたものもありますが、単に今まで得られた眺望が害されるというだけでは、差し止めは困難だと思われます。
弁護士 渡邉功 


2階建てに建て替えたら隣家から苦情が…。(No.1811)

40年近く平屋だった自宅を2階建てに建て替えました。現代建築の常で土台が完成すると翌日には屋根や外壁も完成して、残るは内装や電気の施設関連のみです。
ところが北側隣家より「これまで日が射していたのが全く射さなくなって16:00から電気をつけなければならなくなった」とか、「亡くなったご主人が建てた家が真っ暗で生涯住めなくなったので気分が落ち込む」と。建築会社側で法的に問題の無いことを冷静に説明しても、感情的且つ一方的に文句を言うだけで、こちらから現状調査に伺うと言ってもそれは応じられないとのことでした。
こちらも周辺の家が二階建にしているので、日照権については特に建築会社からも説明は受けませんでしたし、当然そのようなことが問題になるとは思いもよらず、建築基準法に沿った希望通りの家で出来上がるのを楽しみにしておりましたのが、日頃から家庭内での諍いの絶えない隣家の怒鳴り声の主が、今度は私の家に向かうと思うと気分が晴れません。先方の要求が文句だけでしたのではっきりしないのですが、ご主人が亡くなった際にも葬式代が払えない、というご家庭でしたので、こうしたことをおっしゃるのは金銭目的ではないか、とも考えます。
現に立てている家は低家屋住宅地域の2階建てで、屋根の先端が9メートル近いもので近所でも目立って高いことも確かです。既に建築状況は屋根まで完成した状態で、こうした感情的な隣人との対応をどのようにすればよいのかわかりません。
山梨県 O様 

建築基準法等の法律上の規制についてはクリアしているとのことですので、原則としては相談者の方に損害賠償責任が発生することはありません。
ただし、法的規制をクリアしていても建てた家が原因になっている日影の影響が受忍限度を超えるような場合は、損害賠償責任を問われることもあります。
本件では、夕方4時ごろに真っ暗になる部屋ができるとのことですが、日中は日照が確保できるのであれば受忍限度の範囲内であり、損害賠償責任は生じないと思われます。
弁護士 渡邉功 


境界線をはみ出た塀の費用は折半にならない?(No.1810)

隣家との境界にある万年塀が、境界線の印より10〜15cmくらい隣家側にはみ出て立っていることが判明しました。立てたのは何十年も前の話で、その当時の状況をはっきり覚えている人もいません。
隣家側の弁護士より当方の全額負担で塀の撤去を命じられました。はみ出ている以上、撤去することはわかりますが、費用は折半にならないのでしょうか。塀自体を立てたのは当方らしいのですが、勝手に境界を越えて立てるとは思えず、その当時お互いの了承の上で立てたのでは…と思ってしまいます。もしそうならば、費用も多少なりと援助を頼めないものでしょうか。
何とぞ、ご助言よろしくお願い致します。
埼玉県 K様 

境界線の印というのが、公的な境界杭であるという前提で回答します。
境界線からはみ出ていたとすれば、原則として相談者の方が費用を出して塀を撤去することとなります。相手は所有権に基づいて、自分の土地にあるものを撤去するようにあなたに請求することが出来るからです。
但し、塀を立てたのが10年以上前の話だと事情が変わってきます。取得時効によって、境界線をはみ出た部分について、あなたの方に所有権があることになる可能性があるからです。
塀を立ててから10年以上20年未満の場合は、塀を立てた当時の人が過失があった場合は取得時効は成立しませんが、20年以上前のことであれば、過失があっても取得時効が成立します。
弁護士 渡邉功 


駐車場が無料だから購入したのに、有料にすることになり…。(No.1809)

平成15年10月現在のマンションを購入いたしました。(中古の1戸建でもと思っていましたが)理由としましては、駐車場付で無料とのことと、2,3年後には路線バスが通るとの理由からです。(駐車場無料はパンフレットに記載されています。)
ご相談したい件は、一部の方が現状の駐車位置の変更希望と、管理会社が当初の修繕積立金が安くしてしまったからとの理由で、比較的に出し入れし易い位置は有料とし修繕積立金に繰り入れるとのことです。私は、もし積立金の額不足なのであれば、住民が均等に負担することが正しい方法だと思います。(現在の駐車位置は入居前に各個人の車両サイズにより抽選で決定されました)昨年11月に総会が開催されて委任状3分の1ぐらいあり(年初のアンケートでは変更反対が6割強でした)2月中旬に変更の抽選会が予定されています。
当該マンションが販売に当り駐車場無料とのことが、私にとっては大きな購入決定の要因でした。このことを仕方なく受け入れるしかないのでしょうか。またこの変更を中止させる方法はないのでしょうか。お詳しい方、宜しくお教えお願い致します。
埼玉県 I様 

本件では、駐車場が無料で使用できることは、マンション購入時の契約内容の一部になっていいると考えられますので、管理組合で議決しても駐車場代を徴収することは許されないと考えられます。駐車場の代金を徴収するには利用者の同意が必要です。
徴収を差し止めるには、法律的には各利用者の同意が必要であることを管理組合で説明するしかないと思われます。仮に管理組合が勝手に引き落とした場合は、訴訟により徴収した金額の返済請求が可能と思われます。
弁護士 渡邉功 


3階建ての隣家から落雪が。被害を受ける前に改善策を要求したい。(No.1808)

初めまして。隣家からの落雪について困っています。
3階建ての隣家の屋根からの落雪が我が家の敷地内(建物と境界の塀の間)に落ちてきます。昨年からも隣家に対し改善策を実施するようお願いしてきましたが全く改善されていません。今年も同じような状況であるため注意したら次のような言い分でした。
「建物は境界から1m50cm離れているし、建築許可がおりて建てているものなので違法性は無い。」
現時点では、当方の建物等に被害はありませんが、落雪の勢い次第では外壁がへこんだり、傷がついたりすることが予想されます。民法第717条(土地工作物等の所有者責任)の規定を基に、相手方に落雪が当方の敷地内に落ちてこないように訴えることはできるでしょうか。
それとも他の法令等を根拠にできるでしょうか?
青森県 I様 

判例上は、落雪で隣家や街路に被害をもたらした家の所有者は、土地工作物責任に問われています。判例上は、旭川や新潟などの雪国の事例がほとんどですが、本件は青森のことであり、地域的にも雪止めなどの施設を設置すべきであり、それを怠って隣家に雪を落とし被害を与えれば、損害賠償の義務を負います。
しかしながら、損害が発生する以前の段階では、法的に何らかの措置を取ることを強制することは、かなり困難です。判例でも、7階建てマンションのビル風による被害につき、予防工事を行った隣家平屋の所有者が、予防工事分の損害賠償を請求したときでも、特段の事情がない限り、そのような請求は認められないとしています。
弁護士 渡邉功 


敷地内への立ち入りを承諾していないのを知っていて施工しようとする業者に対し、どう対応すればよいか。(No.1807)

築10年の戸建に居住。
新築当初より、隣人(当家の次に建築、同建築業者)の故意よる所有敷地内へのはみだし駐輪、車が出庫できない様5者共有通路への駐車等被害を受け、その都度警察や建築業者に連絡をしていた。
3年程前、隣人の屋根が越境している事が判明。建築業者に伝え、境界マーカーを入れる様要求したが、立会いなしで適当なところにマーカーが入っていたため再度建築業者に連絡をした。翌日にはマーカーがなくなっていた。(写真あり)不審に思い、分譲時の土地家屋調査士の事務所へ連絡し、正しい位置にマーカーを依頼した。
隣家が境界線上に建つ、越境建築であった。
建築業者により、隣家の境界ぎりぎりの当敷地内に可動柵と固定柵を業者費用負担の上、建築。公証人役場の印がある隣人と当家の書類も作成し、業者から30万円受領。おととい、隣人が、1m80cmの塀を建てるので当家のポストが使用できなくなる旨を伝えに来たため、当敷地内への立入拒否と施工時のごみ等を当敷地内へ落とさないよう伝えたが、昨日、同建築業者が境界ぎりぎりにブロックを1段積んでいたため(写真あり)、施主より当家の承諾なしの件を聞いているかと問うと、知っている上で施工しているというので、すぐさま立入拒否を伝え、工事の手が一旦止まった。同建築業者の請負担当者と電話で話し、立入拒否と撤去するなら立入許可を出す旨を伝え、業者は撤去し、塀は建築されなかった。その際3cmあければ建ててもいいかなどと言葉巧みに立入許可を得ようとしていた。
この業者は、今後も不在時に不法に塀を建築する可能性があるため、どういう対応をすればいいのでしょうか。
また、業者に対する苦情を報告できるようなところはあるのでしょうか。
京都府 Y様 

立ち入り禁止の立て札を立てておくなどして、どのような業者に対しても敷地内への立ち入りが、禁止されていることを周知しておけば、ほとんどの業者は立ち入りをしてまで工事はしないと思われます。
今回工事を行った業者が、再度工事を行う姿勢をみせているのであれば、内容証明郵便にて、あらかじめ業者に工事のための立ち入りを禁止していることを通知しておけば、無理に入る業者はほとんどないでしょう。
万が一、こちらが警告したにも関わらず、業者が無理に工事を行うような場合は、工事を差し止める仮処分をすることができます。
業者に対する苦情については、各市町村の消費者相談センターなどへ申し出るのがいいと思われます。
弁護士 渡邉功 


新築の家の2階が隣の敷地の工事で揺れる。(No.1806)

11月から一戸建てを建てて住んでいるのですが(第1種住居地域)隣の敷地では何年か前から工事のようなことをしていて、家の2階が特に揺れるのです。そのせいか新築したばかりだからかはわかりませんが、壁の角の壁紙に亀裂が入ったりしてきています。
扉がカタカタなったりするのでついにその業者に電話をしてみました。すると工事をしているのではないとのこと。社長に伝えておきますという回答でした。あてにならないような感じです。砂利をユンボで持っていったり持ってきたりという作業を繰り返しています。つまり会社があるかぎりこのように作業が続くのではと思います。
第1種住居地域では建築物の制限があるとおもいますが、このような作業は何かの法律にはふれないのでしょうか?
良好な居住環境は守られていないと考えるのですが。よろしくおねがいします。
山形県 I様 

作業そのものは、第1種住居地域かどうかとは無関係です。
作業による騒音・振動などによる被害は、受忍限度を超えるような場合は、損害賠償を請求できます。
今回の場合、振動で壁に亀裂が入るほどのものであれば損害賠償が請求できると思われます。(壁の亀裂が作業によるものであるという証明を行う必要がありますが)
また、振動などが早朝・深夜に至るまで生じているような場合は、程度によっては指し止め訴訟の対象になるかと思われます。
弁護士 渡邉功 

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