増改築工事の契約金100万円を支払ったが別の業者に替えたい。
100万円分の工事だけ頼めるか?
(No.1716)

平成13年10月に、あるハウスメーカーと増改築工事(請負金額は千百万円)の契約をしました。その際に契約金として百万円を支払いました。しかし、こちらの事情で着工前に工事がストップしてしまいました。請負契約書にはこちらの事情で工事着手前に契約を解除するときは契約金の返還は出来ない事が書かれていました。メーカーの営業の人には「将来新築工事をする時に、変更契約として再契約を行いご入金済みの百万円はその時の契約金として使えるようにさせて頂きます」と一筆書いてもらってます。
現在、また増改築を考えているのですが工事業者は違う業者にお願いしようと思っています。その際に前に契約したハウスメーカーに契約金として支払った百万円分相当の工事だけ(例えばシステムキッチンを入れてもらう等)をやってもらう事は可能でしょうか。
三重県 M 様 

100万円分だけやってもらうというのは困難です。工事業者が着工していなくても、資材の準備や図面の作成に取り掛かっているような場合は「履行の着手」があったとして、契約を破棄する場合は手付金を放棄することになります。
将来新築工事を行う場合は、変更契約を行って100万円を工事代金に組み入れるというのは、いわば工事業者側のサービスということになります。工事業者がまだ工事のための準備に入っていないような場合は、法律上当然に手付金の破棄が必要になるわけではなく、契約金の返還を否定した契約書の条項の有効性が問題になります。この点100万円という数字は工事を破棄した場合に業者側がこうむる損害と比較するとかなり大きな数字ですので、工事業者と話し合って一部返還を求めることになると思われます。ただし、裁判などで返還請求できるかどうかはかなり微妙な問題ですので、業者と話し合いで解決することになると思われます。今回の場合、業者に100万円のみ工事をしてくれと請求する権利はありません。
本来の契約は破棄されており、契約金はすでに返還できないと考えられるからです。
工事業者との話し合いで解決を図るしかないでしょう。
法律顧問 渡邊 功 


深基礎部分の工事費用が業者の説明不足で別負担に。
納得できません。(No.1717)

分かりにくい文面かも知れませんがよろしくお願いします。
注文住宅を大手ハウスメーカーで新築します。駐車場スペースの前を深基礎にするのですが、料金が34万円程掛かります。料金に駐車スペースの土の掘削及び残土処理費用は含まれているのか?と営業の方に尋ねたのですが、最初は「もちろん含まれています!」との回答だったのですが、ある日「深基礎に掘り起こす土の掘削及び残土処理費用であって駐車場部分のものではない。」と返答が変わっていました。この部分についてボイスレコーダー及び打ち合わせ記録に残していなかった為、証拠もないので残念ながら一旦諦めました。その後にハウスメーカーからの外溝プランを頂き、他の外溝業者で見積もりを取ってみた所、ハウスメーカーの料金に割高感を感じた為、他の外溝業者でやりたい旨を伝えました。
いよいよ基礎着工になり、深基礎部分の前の土を掘削しないと足場やトイレ等支障が出るので最初に掘削します。実はこの料金は外溝費用に含まれていた為、うちの外溝料金に割高感があったんです。との話になりました。最初から掘削する事が十分予想出来たはずです。何故その様な残土処理費用が突然外溝工事の費用に含まれていたのか理解に苦しみます。それも基礎着工寸前に初めて聞いた話です。もめた末に3分の1はハウスメーカー負担、3分の2は施主負担で事を終えたのですが、施主としては3分の2の料金でも心の中で納得できる物ではありません。
土のすき取り及び残土費用に19万の見積もり。3分の2の負担でも12.5万円、最初の深基礎と合計で46.5万円(全額費用負担なら53万円です)。深基礎にするスペースは横10m、縦2.7m、高さは約40cm程です。深基礎にする為に53万円もの料金は普通掛かるものなのでしょうか?このようなケースでもやはり掘削及び残土処理費用は施主が負担しなければいけないのでしょうか?よろしくお願い致します。
千葉県 I 様 

掘削及び残土処理費用は請負工事の一環ですので、施主が費用負担するのが原則です。代金が幾らになるかは契約で自由に決められますので、当不当の問題はともかく、違法かどうかという問題は生じないと思われます。深基礎部分の前の土の掘削分が外構工事の代金に含まれるかどうかは契約の解釈によりますが、今回は業者側の説明不足から、どこまでが契約の範囲かがはっきりしていなかったようです。契約の中身に両者の誤解があり、当事者の意思に合致していないのであれば契約そのものが成立しておらず、無効になるという見解はありえます。しかし、他の業者に頼んだことにより費用がさらにかかったとしても、その分を業者に求めることまでは困難だと思われます。業者にその分を請求するには業者の行為が不法行為であるとしなければならないわけですが、業者にそこまでの過失責任があるかどうか微妙です。
追伸:深基礎の料金ですが、NPO法人という立場上、高い安いの判断は致しかねますので、ご了承下さい。
法律顧問 渡邊 功 


契約の一部解除はできないのでしょうか?(No.1718)

住宅の契約内容の変更についての相談です。
今回、実家の立て替えにて昨年の11月にS社と契約しました。追加オプション(工事)として、その際にダイニング前のウッドデッキ・玄関前のスロープの契約を行いました。今回、ほぼ本工事(住宅)の工事が終了したと連絡を受けました。追加で必要であった外溝工事(駐車場・植木等)の追加をS社を通して相談し、外溝工事の下請けA社と詳細についての話し合いを5月上旬に行いました。その際にウッドデッキとスロープもA社が行う事となっており、外溝工事に追加必要とS社に提示された費用にそれも含まれていると聞かされました。当然、納得できずS社と話し合いを持ち、不信感が生まれたので現在行っていない工事(ウッドデッキ・スロープ)の契約を解除したいと申し出ました。その場には担当者と社長が同席しており、ウッドデッキ・スロープの代金は返金するとの返答をいただき、私が書いたその場での話し合いのメモ(追加未工事分の契約解除・御子宇治分の返金等記載)をコピーし、確認の意味で社長に署名して頂きました。しかし、翌々日に連絡があり、返金はできない。別の業者に頼んでやってもらうことにすると伝えてきました。
このような契約の途中変更(今回の場合は契約一部解除)はできないのでしょうか?S社での話し合いで作成したメモは、一度は契約解除・返金の承諾をしたとの証拠にはならないのでしょうか?(医療の世界では、最近は捺印はなくても実筆の署名があればOKということが多いのですが)ご返答の程、よろしくお願いします。ちなみに明日もう一度話し合いの場を持つことになっています。
福島県 M 様 

会社の社長として署名したのであれば、たとえ押印が無くても契約としては有効です。
そもそも日本の法律では契約の締結は口頭でも有効に成立するのであり、書面になっているかどうかは証拠力の問題でしかありません。
社長の署名の仕方次第では会社代表者としてのものか、それとも個人としてのものかで紛争が起きる可能性はあります。「○○社代表取締役」という肩書きも一緒に書いてあれば、問題なく会社として契約が成立しています。
「返金できない」という相手の申し入れは新たな契約の申し入れであり、M様がこの新たな申し込みに応じない限り、前の契約が生きていますから返金が請求できます。
法律顧問 渡邊 功 


無垢の床にワックスを塗られて…(No.1719)

私の兄弟が一戸建てを購入したのですが…。
新築一戸建を購入し、内覧会を終えた後引き渡しも完了。いよいよ明日引越しというときになって…むくの床に勝手にワックスが塗られていた!!(むくにはワックスがけしないのが常識。内覧会の時点では塗られていなかった、現場監督からの説明もなし)
むくの素材にこだわった家をたてるために何度も何度も打ち合わせを重ね一生に一度の買い物をしたのに。ワックスを削りもとの状態に近づけるようにしますとのことで先方で作業したが、削った後の傷がひどくとても新築といえる状態ではない。張替えを主張したが、業者側は「他の部分も傷める可能性が出るため応じられない、削られた傷の補修のみ応じる」とのこと。また張替えが無理なら床の代金分返せと言っても「引渡しもすんでいるのでできない」との返事。
こんな事ゆるされるのでしょうか。許す訳にはいきません。こちらはこれから長い間ローンを抱えて返済していかねばならないのですから。
千葉県 U 様 

ワックスがけをしてはいけない箇所にワックスをしてしまったのは工務店のミスですので、その補修を行う義務が工務店側に生じます。今回は、補修をしても傷が元に戻らなかったということですが、まず、床の張替えについては多額の費用がかかってしまうような場合は請求できません。
今回の場合は、床を張り替えると他の箇所も傷んでしまうということですから、床の張替えまでは請求できないと思われます。問題は損害賠償です。補修しても傷が残ってしまったのであれば、本来は損害賠償が請求できます。ただし、転売予定がある場合はともかく、その家を長期間使い続けていくことが前提であるような場合は実際の経済的な損害を計算することが困難になってきます。不動産業者に見積もってもらって価値の下落分を計算するしかないでしょう。新築の家に住めなかったという精神的な慰謝料として請求する場合は、日本では慰謝料の基準が低いため、満足のいく金額に達しないかもしれません。
法律顧問 渡邊 功 


隣地に建つ家の窓から我が家が丸見えになってしまう。(No.1720)

となりに一戸建てが建つのだが、その窓が我が家のリビングを見下ろす感じで大きく開く設計。今は柱のみの状態なので、この段階で窓を小分割にするなどの措置をとってもらうことは可能か?
その土地は社宅を取り壊して一戸建てを建てているのだが、ほかは業者が設計して販売。 そのときは設計の段階で図面を見せてくれて、窓などには配慮があった。しかしそこの一戸だけは注文住宅。
東京都 K 様 

隣地との関係では民法235条により、境界線から1メートル以内に他人の宅地が見えるような窓などを取り付けた場合は目隠しをつけることになっています。K様の家と建築中の家との距離が1メートル以内なら目隠しをつけることを求めることが出来ますが、それ以上の場合は法的に規制することは困難です。ただし、隣家が窓から物を投げたりしてK様の家に迷惑をかけた場合は損害賠償を求めることが出来ます。
法律顧問 渡邊 功 

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